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OLオクサマのふぇろもん
第6章 Scene.06
とは言え、毎日決まった車両の決まった場所に居るとは必ずしも限らない。
今や、女性専用車両なんて物もあるくらいだから、わざわざオヤジの臭いが漂う車両に乗らないのも頷ける。
ましてや、あんな体をしていたら、痴漢の目にも止まりやすいだろうし。
あの日はたまたま出会したにしか過ぎないと思うしかない。
ヘタに冤罪を掛けられる可能性も無くなって良かった。
なにより、今は仕事と子どもの事に頭を悩まさなければならなかった。
ガタンっと大きく電車が揺れる。
腕を伸ばして空いている吊革を掴み、押し寄せる人の波に抵抗した。
不意にふわっと甘い匂いが鼻を突いた。
「すいません」
落ち着いた女の声。
正面に向かい合った女からだと分かったのも束の間だった。
眼下にはウエーブが掛かった明るい茶髪の頭。
…駅に止まった訳じゃないのに…いつの間に………
忘れもしない、あの爆乳女が目の前に立っていた。