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OLオクサマのふぇろもん
第2章 Scene.02
「ふあぁ………」
欠伸が止まらない。
会社の歯車の一つとして、満員の通勤電車に揺られる毎日。
サービスで深夜まで仕事をしていた体に、ギュウギュウ詰めの車内は堪える。
「いたっ」
思わず口に出る。
それでも、目の前の足を踏んだ女は素知らぬ振り。
そればかりか、こっちを睨み付けてくる始末。
何かしら難癖付けられても敵わない。
痴漢だとか言われて冤罪を吹っ掛けられても困る。
子どもも居るし家庭もあるからには、職を失うわけにもいかない。
被害者のコッチが引き下がるのも癪だけど、何事も無く電車を降りられれば問題ない。
『次はぁ………』
電車のスピードが遅くなっていく。
降りる人の為に、僅かに人の流れが出来る。
それに乗じて、ムカつく女の背後から体を反転させた。
「っ!?」