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背徳のディスタンス
第4章 欲望の行方
「なら、そうなる前に堀内先輩でいろいろ遊んでおかなきゃ」
望が不適な笑みを浮かべる。
「私で遊ぶって何よ?」
「言葉通りですよ? この前の写メをネタに……わかりません?」
奈々は頬が火照るのを感じた。多分顔は真っ赤だ。
わからないはずはない。
動揺を悟られたくなくて、気丈に望を睨めつける。
「そういう顔もそそりますね。実はさっき面白いもの買ってきたんですよ。月曜日はこれをつけて出勤してください」
そう言って望が取り出した、黒い袋。
奈々はいぶかしげにそれを受け取った。
これをつけて出勤? 嫌な予感しかしない。
「どうぞ。中、見ていいですよ?」
リアクションを期待するように望が言った。
奈々はそっと袋を開け、ぎょっとする。
「し、下着?」
黒いレースのブラとショーツ。さすがに店内では取り出せないので、袋を覗きこむにとどめた。
「サイズはS、M、Lだったんで、Mにしちゃいました。大丈夫ですかね」
「なんでこんなもの?」
驚きはしたが、黒い下着を身につけて出勤することがどうして奈々で遊ぶことに繋がるのか。
「よく見ればわかります。帰ってゆっくり見てみてください」
その日は昼だけで、何もされずに終わった。
帰ってすぐに下着を確認し、望の言葉を理解する。
ただの下着ではなかった。ブラのカップの内側とショーツの内側には、振動する小型のバイブが取り付けられていたのだ。