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背徳のディスタンス
第5章 淫らな遊び
「イッちゃいそうですか?」
ふいに、下半身への振動が止まった。続いて胸への刺激もぴたりと止んだ。
奈々は大きく息をつく。
「ちょっと試してみただけなのに、堀内先輩って感じやすいんですね。でもまだ早いです。ここで気持ちよくなるだけじゃ、つまらないでしょ? 先輩は変態だから、みんなが集まっているところでこっそりイクのが好きなんですもんね」
そんなこと、一言も言ったことはない。
しかしそれで興奮してしまうのも確かだった。
奈々は愉快そうに笑う望を見上げながら下着をつけてきてしまったことを後悔していた。
「どうぞ、ご飯食べてきてください。お昼休みが終わっちゃいますよ?」
腕時計を確認すると、もうあと三十分ほどしかなかった。
奈々は望の持つリモコンに視線を向ける。
それに気付いた望は言った。
「安心してください。仕事が始まるまでは、何もしませんから」
それはそれで安心できるはずがない。
午後は会議だった。営業成績や、今後の課題について出しあい話し合う場。
とりあえずはご飯を買うため、奈々は疼く体をもて余したまま小会議室を出ていった。