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いとおしい青
第1章 ピンクの指先
「よっちゃん いつも何で鬼を代わってくれるの?」
由貴は言う。

「なんで?鬼かっこいーじゃん」
義之はケロっとした顔で答えた。

「それに由貴が鬼やったらすぐ終わるよ。
面白くないんだ。ずっと鬼ごっこしたいし」

「だって みんな足速いんだもん」
由貴は拗ねる。
義之は由貴の手を引っ張る
「由貴が遅すぎるんだろ?もっと速くなれ」

「できないよー」
俺が一緒に走ってやるよ!

よっちゃんは落ち込む私を見て笑った。

「鬼ごっこでも何でもいいんだ。
由貴と遊べたら何でも。
弟と2人じゃつまらないよ。」

ポツリとよっちゃんは言った。
「晩御飯はいつも弟と二人食べるよ。父さんや母さんと食べたいよ。」

「そっかぁーじゃあ私の父さんと母さん貸してあげる!
寂しい時は私とご飯食べよう?お母さんに聞いてみるよ」

「ありがとう!由貴の親は貸さなくていいよ。」
くしゃっとエクボを出し笑うのが義之の特徴だ。


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