この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
新月の闇 満月の光
第1章 貴方の暗闇

ダイニングには、冷めた朝食。


自分はいまだに食べたら吐く癖に、結芽にはしっかり食べさせる真紘。


亜依が死んで、もう一年が経つと言うのに、真紘の傷は、まだ癒えずにいる。




────あたしは、どうすれば…………、どうしたら貴方を……。




考えてもどうしようも無いのかも知れない。


結芽はそう考えると、お風呂場へと脚を進めた。


2人抱き合った名残でべたついた身体をスッキリさせて、ダイニングに移動した結芽。


其処には喫茶店のモーニングさながらのメニューが並んでいた。


今日は、目玉焼きモーニング。


パンにサラダ、カップスープ。


どれも手作りで、温めた朝食は美味しそうだ。


ダイニングテーブルの上の、可愛らしいトースターから、ポンと山型食パンが飛び出す。


狐色に仕上がったパンにたっぷりとバターを塗り、一口かじった。


可愛いトースターを見つめ、結芽は物思いにふける。


この家に、亜依を偲ぶ品はひとつも無い。


真紘が、総て捨てた。


生活に支障をきたす程、彼はとことん捨てていった。


今は、結芽と二人で選んだ物と、結芽が選んだ物と、不充だろうと、うちの社長(彼の実姉)が持って来た物とで埋め尽くされていた。


結芽が毎夜蹂躙されるベットも、実は新調されていた。




──── 亜依と、その彼氏が愛し合っていたかも知れないでしょう? ────


──── そんなベットで寝るのは嫌だから。




そう呟いて、真紘は真っ先に捨てたのだ。


そして、新しく届いたベットで、結芽は、真紘の腕の中に収まった。




──── その夜、あたしは真紘さんに総てを捧げた。


真紘さんは、あたしの初めての人。


そして ────





/115ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ