この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Vesica Pisces
第11章 太陽は静寂に沈む
「無意識に煽るの、やめろ」
手首を取られてベッドに仰向けに倒される。
「急に居なくなるとかマジでムリだし」
「一人で泣くとかも、あり得ねーし」
「俺だけでいーでしょ…?」
強気な透の瞳が揺らいだのを初めて見た。
「…クソッ…だっせ…おいっ、笑ってんじゃねー!」
ぐしゃぐしゃに髪をかき混ぜられて、それでも笑っていた。
透を近くに感じる。
だけど、もっとそばに行きたい。
「そろそろ俺のものになっとく?」
こくんと小さく頷くと、透の笑顔がくしゃっと広がった。
両腕の中に抱え込まれる様にして何度も交わすキス。
最初は目が合う度に笑っていたけれど、だんだんその瞳に熱がこもる様になる。
確かに揺らめき始めた欲情の焔は、身体の境界線を少しだけ薄くしてくれる。
頬に、耳に、首筋にと移って行く唇の熱さに、熱がこもって焦れったくなる。
「伽耶」
すぐ目の前で動く唇の音を聴けたらどんなに幸せなんだろう。
「とーぅ…」
「クソッ…ずりぃんだよ」
拗ねた素振りをみせてくれるのは、拙くも名前を呼んだからと、それがちゃんと届いているからだと自惚れたい。
長い長い口づけの後、透は部屋着を取り去った。
手首を取られてベッドに仰向けに倒される。
「急に居なくなるとかマジでムリだし」
「一人で泣くとかも、あり得ねーし」
「俺だけでいーでしょ…?」
強気な透の瞳が揺らいだのを初めて見た。
「…クソッ…だっせ…おいっ、笑ってんじゃねー!」
ぐしゃぐしゃに髪をかき混ぜられて、それでも笑っていた。
透を近くに感じる。
だけど、もっとそばに行きたい。
「そろそろ俺のものになっとく?」
こくんと小さく頷くと、透の笑顔がくしゃっと広がった。
両腕の中に抱え込まれる様にして何度も交わすキス。
最初は目が合う度に笑っていたけれど、だんだんその瞳に熱がこもる様になる。
確かに揺らめき始めた欲情の焔は、身体の境界線を少しだけ薄くしてくれる。
頬に、耳に、首筋にと移って行く唇の熱さに、熱がこもって焦れったくなる。
「伽耶」
すぐ目の前で動く唇の音を聴けたらどんなに幸せなんだろう。
「とーぅ…」
「クソッ…ずりぃんだよ」
拗ねた素振りをみせてくれるのは、拙くも名前を呼んだからと、それがちゃんと届いているからだと自惚れたい。
長い長い口づけの後、透は部屋着を取り去った。