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Vesica Pisces
第14章 太陽は静寂を切り裂く
何にも考えたくない

ただ

昨日とは違う

✳︎ ✳︎ ✳︎

上半身を起こして、向き合う態勢で伽耶の首筋に舌を這わす。

腰をゆるゆると揺すれば伽耶は苦悶の表情を浮かべた。

「…んっ…ふっ…」

何なんだよ。

何でこんなにイライラするんだよ。

「と…る…?」

「…俺が…一番お前のこと…好きなんだけどっ?」

伽耶はすぐ顔を綻ばせる。

「マジでわかってんの?」

うんと頷く伽耶の笑顔に胸がいっぱいになって、何だかムカついて唇を塞いでやった。

舌を絡ませながら、撫でていた手を背中から腰へと落として行く。

くすぐったいのか身を捩る伽耶。

「っふぁ…ぁっ…」

耳朶に甘噛みした隙にショーツをズラして指を忍ばせる。

疲れてるなら休もうなんてどの口が言ったんだか。

ぬかるんだ蜜口を指先でゆっくりと撫でてやると、後から後から溢れてくる。

「やらしーの」

「んっ、は、ぁ…」

くぷっと蜜音を立てて指を呑み込んでいくと、唇を噛んで耐えていた伽耶は口元を緩ませて甘い吐息を零した。

ナカを掻きながら指を捻ると柔襞が蠢いて、肩を掴む伽耶の指先に力が篭る。

「と…るぅ…や、ぁあっ…っ!」

ビクッと背中を反らして伽耶が大きく息を吐いた。


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