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Vesica Pisces
第14章 太陽は静寂を切り裂く
そっとベッドに寝かせて、力が抜けた脚からショーツを抜き取った。

「…と、る…」

「そっちの体力舐めんなよ」

薄暗闇にも伽耶が紅くなったのがわかる。

ゴムを付けて蜜口に二、三度擦り付ける。

「や、ぁ…っれ…ぇっ…」

ヒクつく花唇の正直さに口元が緩んで、逃げれないようにぐっと腰を掴んだ。

薄いゴム越しにでも解る。

熱い蜜壁が纏わりついてきて、言葉よりも饒舌な圧迫感に持っていかれそうになる。

「か、やっ…っとに…ヤバいって…」

いつから早漏になったんだかってくらい伽耶とのセックスは余裕がない。

伽耶を見ればその蕩けた表情に、また大きく息を吐いて気持ちを落ち着ける。

「…っる…?」

俺だけがいつも追いかけてる気がする。

伽耶のいる世界にはどうしたって行けないんだ。

どれだけ名前を呼んでも、好きだって言っても、届かないんじゃないかって不安になる。

「…って…」

激しく腰を打ち付けると、伽耶の爪が上腕部に食い込んだ。

顎を伝った汗が伽耶の頬に落ちる。

「…っふ…っ…と…るぅ…」

揺さぶられながら伽耶が手を伸ばし、頬を包むとそっと伸ばした舌先で汗を舐め取った。
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