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Vesica Pisces
第15章 太陽は静寂を超える
「…んっ…ふっ…」

透の舌は我が物顔で口腔内を隈なく蹂躙していく。

さっきまでの言葉に詰まりがちだった透の影すらない。

あっという間に透のペースで、ふわっと身体が浮いたかと思った次にはもうバスルームへと向かっていた。

キスを挟みながら、一枚ずつ着ていたものを剥がされていく。

透の手が触れた処が熱を孕む。

下着まで剥かれて、透は性急に服を脱ぎ捨てると、押し込むようにバスルームへ入った。

『気をつけてね』

「他に言いたいことねーの?」

『帰ってきて』

透は呆れたように口の端を上げた。

『そのままで帰ってきて』

それだけでいい。

それだけ告げると、透はふっと息を吐いてキスをくれた。

その後は身体の隅々まで丹念に洗われて、キス以上はしてくれない透に焦らされてベッドへ上げられた。

透の触れた跡が火照っていく。

触れるか触れないかの力加減でなぞられたかと思えば、双丘はきゅっと掴まれる。

それでいて乳首はやわやわと抓られて、むずむずとした快感に芯がどろりと溶け出すのがわかった。

座っていた脚の間に透は身体を割り入れて来て、上半身の伸ばして優しいキスをしてくれた。


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