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Vesica Pisces
第16章 太陽は静寂を憂う
「言っても絶対叶えてやらね」

もう一度キスをする。と、伽耶はベッドに上がってきて、俺に跨った。

「え、なに?」

『体、痛い?』

「あー、まあ、それなりに」

『じゃあ、動かないで』

「は?」

躊躇いがちに倒れてきた伽耶は、触れるか触れないかで首筋、鎖骨と触れていく。

前を開いて下りていく唇が擽ったい。

積極的な伽耶に嬉しくもあり、戸惑いもある。

けれど、伽耶の手がパンツに掛かった時には流石に躊躇いがそれを制した。

「いや、いいって」

自然と上目遣いになる伽耶は、僅かに首を振る。

「何、急にどしたの?…ってお、ぃっ…」

答えないまま、伽耶の拙い愛撫にもしっかり反応していた俺のソレをカプッと口に迎え入れてしまった。

唇で挟み、辿々しく熱い舌が幹を舐める。

じゅぷっ…と音を立てて吸い上げ、またゆっくりと口腔内に収めていく。

何が起こっているのかよく分からないけれど、伽耶のフェラは初めてだななんてどこか冷静だった。

舌で尖先を押し舐めたり、突いたり、かと思えば窄めた唇で幹をしごく。

それに手コキが加わり、涙目になっている伽耶を見ると心臓が爆発しそうだった。



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