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Vesica Pisces
第17章 太陽は静寂に交わる
「伽耶ちゃん、あのね」

頬を突かれて目を合わすと、透は何やら言いにくそうに口をもごもごさせていた。

「なんつーか…生殺しなんですけど、俺のムスコ」

そういえば舐めてる途中で…半勃ちの透のそれが下腹部に居た。

「中出しさせてくれんの?」

そう言って擦り付けてくる透は、すっかりいつものイタズラな眼差しに変わっていた。

「…ンッ…ちょ…ッ…るっ…」

擦り付けてる間に透のは準備万端になり、いつの間にか形成逆転していた。

『…痛い、ん…でしょ?』

「痛いから、早く挿れさせて」

身体の心配をしているのに、すぐすり替えられる。

透の伸びて来た右手がクロッチの脇から泥濘みを捉える。

「ほら、な?欲しいって」

蜜口の浅い所だけを指が掠める。

透がくれる悦楽を知ってる身体は、きゅっと最奥を切なく縮こませて蜜を零す。

脚の間に透が居るから、閉じる事など不可能で。

「…れ…て…」

「んー?」

「ンンッ…!」

つぷっと節くれだった指が一本埋め込まれる。

「違うんだろーけど、無いよりマシ?」

届きそうで届かない、指先は本数を増やしても掠めるばかり。

「伽耶ちゃん、やーらし」

もっと深くへと腰が揺れてしまうのを、透は見逃さない。
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