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Vesica Pisces
第17章 太陽は静寂に交わる
透が痛みを感じない様にゆるゆると動かしていた筈なのに、いつの間にか自分の悦楽を貪る様に腰を上下させていた。

「んっ…ふっ…ぅ…ああっ…」

「伽耶、ココ病院」

諭されて唇を覆われる。

声を我慢すればする程、快楽が増幅する気がした。

ぬるぬるに蜜に塗れた膣壁を擦り上げるたびに、声を押し殺す。

頭の芯がぼうっとしてきて、指先まで満たされて行く。

「と、る…っん…はぁ…っ」

透の唾液を舐め取る様にして唇を離す。

「お、前…っ…覚えとけよ…っ!!」

いつもしてくれるみたいにめちゃくちゃに腰を振って、やっと愉悦の波を捉える。

「あっ…んー…ッ…ああっ…ヤァッ…や、あぁああ–––…」

透の熱幹は私の最奥に嵌ったまま。

ブワッと膨らんだ次の瞬間、熱い飛沫を噴き出して弾けた。

お腹に広がる温かい感触が、爪先まで幸せに浸らせてくれた。

「…とー…ぅ…すき…」

透の心臓が動いているのを確かに感じる。

『体、痛くない?』

「やべーくらい、いてぇよ」

「え?!」

「心臓、壊れそー」

狭い消毒液の匂いがするベットで、透のイタズラに笑う顔を見てたら、安心と疲労感が押し寄せてきて、いつの間にか眠っていた。
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