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Vesica Pisces
第2章 太陽は静寂を知る
「ンッ…と、おるっ…っ…」

甘ったるい声色にはいつもどこか夢中になれなくて、ただ其処に挿入すれば快楽が得られることだけは知っているから、指先でぬかるみを確かめた。

玲華を壁に押し当てて、左脚の膝裏を持ち上げてショーツをズラす。

「はっ…ぁ…透っ、もっ…速くぅっ…」

ゴムを被ったモノを泥濘んだ蜜洞に突き立てていく。

ぐぷぐぷと呑み込まれていくと同時に、膣圧に締め付けられての快楽に包まれる。

「あぁっ…ンッ…すごっ…ふあっ…」

キスを強請る玲華に応えて舌を絡める。

ゴム越しでもぴたりと合わさった肉壁は、擦れ合う度に淫猥な水音を零した。

「あっ、やっ、とお、るっ…イくっ、イッちゃ、ああっんっ…!!」

透もまた欲望のままに精を吐き出した。

ズルりと抜き出した透のモノは力尽きてはいなかった。

「ね、とおるぅ…」

屈んだ玲華はその真っ赤な唇に精に塗れたままのモノを含むと、舌で丁寧に舐め取り始める。

「マジ…すげーなお前…」

上目遣いの玲華の表情が、それを褒め言葉と捉えて微笑む。

チュルッと音を立てて吸い尽くすと、何事も無かった様にその場を出て二手に分かれて行く。

「征治さん、お疲れ」

「透?!なんだよ、いつ帰って来たんだよ?」

「さっき、調子悪いね」

「はっ…お前本当ストレートすぎだろ」

苦笑いを浮かべた征治に、透は柵に両手を組んで頬を乗せた。
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