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Vesica Pisces
第2章 太陽は静寂を知る
飛行機で寝るはずだったのに、ジャリルと盛り上がってしまいほぼ無休。
タクシーは暖かくて、揺れは心地良くて束の間の惰眠を貪った。
開いたドアからのキンと冷えた空気に目が冴える。
アルが荷物をクロークに預けて先行するけれど、顔なじみに声を掛けられる度に足が止まる。
先に中へとアルを促し、立ち話を始める。
「今夜の征治ならイけそうだな」
聞き捨てならない一言に会話を遮って中へと向かった。
ドアを潜って直ぐ、視界に飛び込んで来たのは嘉登と嘉登に肩を抱かれて目の前を通り過ぎていく彼女だった。
やっぱりね。
二人に背を向けてライダー達の待機場所へと近づく。
征治のエアを見つめて、その違和感の原因を何となく感じた。
「透!いつ帰って来たの?」
肩を叩いたのはモデルの玲華だった。
「さっき」
人目も憚らず透の腕に絡み付く玲華の眼には淫猥な色香が含まれていた。
「ね、シよ?」
「俺持ってねーもん」
「向こうでシてきたの?もう…」
人工的に紅い唇を尖らせて、玲華はクラッチからゴムを指先に挟み不自然に設置された複数の多目的トイレの最奥へと透を引き込んだ。
手慣れたキスから始まり、透の手が性急に玲華のミニスカートからの太腿を撫で回す。
タクシーは暖かくて、揺れは心地良くて束の間の惰眠を貪った。
開いたドアからのキンと冷えた空気に目が冴える。
アルが荷物をクロークに預けて先行するけれど、顔なじみに声を掛けられる度に足が止まる。
先に中へとアルを促し、立ち話を始める。
「今夜の征治ならイけそうだな」
聞き捨てならない一言に会話を遮って中へと向かった。
ドアを潜って直ぐ、視界に飛び込んで来たのは嘉登と嘉登に肩を抱かれて目の前を通り過ぎていく彼女だった。
やっぱりね。
二人に背を向けてライダー達の待機場所へと近づく。
征治のエアを見つめて、その違和感の原因を何となく感じた。
「透!いつ帰って来たの?」
肩を叩いたのはモデルの玲華だった。
「さっき」
人目も憚らず透の腕に絡み付く玲華の眼には淫猥な色香が含まれていた。
「ね、シよ?」
「俺持ってねーもん」
「向こうでシてきたの?もう…」
人工的に紅い唇を尖らせて、玲華はクラッチからゴムを指先に挟み不自然に設置された複数の多目的トイレの最奥へと透を引き込んだ。
手慣れたキスから始まり、透の手が性急に玲華のミニスカートからの太腿を撫で回す。