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こじらせてません
第2章 馴致
映像的密室ではあっても、音声的密室ではないのだから、トイレに逃亡しても、叫べるわけではない。

一見、合理性を欠いているようだが、

「……ふっ、く……」

トイレットペーパーで蜜を拭うと、期待に満ちた花弁が慰撫を乞うてきて、指が離せなくなったのだから、合理的な選択だった。

(寝る前、あれだけしたのに……)

妖しい後ろ暗さを抱えつつ、左手で開花させた。
右手で花弁をなぞり、上端をくすぐる。

もう性感の蕊は、ぷっくりと膨らんでいた。

植物の生殖器官を表すにしては、どことなく淫りがわしさを感じる漢字だと思っていたが、指先が触れるたびに巻き起こる快美によって、なにもかも諒解した。

(アキラくんの、せいだ)

一人暮らしの部屋ではない場所に一人でいるミサにとっては、昨日の別れ際のキスと、握られた手と、切なそうな顔の三つの切片が、快美を訴える充分な理由であったから、一概にはアキラのせいではないとも言えなかった。

ミサはブラウスのボタンを外し始めた。

左手だと外しにくい。もどかしい。
洋服の女性用の袷は、本来、自分で着るためには作られていない。誰かに着脱してもらうためのものだ。

次はアキラに脱がせてもらおう。……口で外す用には設計されていないだろうが、練習すれば上手くなるはずだ。

すべてのボタンを外し、袖を抜いた。
キャミソールも頭から脱ぐ。

立ち上がり、ドアに取り付けられたフックに吊った。立った拍子に足首まで落ちたマーメードスカートも。

フックの強度を試すつもりはないミサだったが、そのまま――ブラの肩紐を下ろし、ホックを外し、体から取り、これも吊った。

セパレートストッキングと、ショーツだけになると、さすがに肌寒かった。しかし、体の中からは熱いざわめきが沸騰していた。

便座に腰掛け、自分を抱きしめる。うつむくと、髪が前に回って真下に垂れた。

会社の中だ。しかも勤務時間中だ。始まったばかりだ。

ミサは姿勢を保ったまま、唇を緩めると、舌を出した。
縁を左の指先でなぞる。右手は既に、太ももに挟まれている。

「えぁ……」

舌を出していると、トロトロと唾液が指を伝い落ちた。
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