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こじらせてません
第2章 馴致
爪先で胸乳の丸みをなぞっただけで、右手が触れる柔丘が動いた。
ミサはトイレットペーパーの上の台に置いていたハンカチを咥えた。

「ンーッ……」

乳暈の輪郭をクルリとなぞると、奥歯を噛んだ。
三本の指で、そそり立った先端をつまみ、唾液に滑らせながら少し引っ張ると、前歯でも強く噛んだ。

指に力を入れるたびに、下肢が攣る。
ぴったりと閉じた膝を曲げて、足が浮いたが、指先を止めることができなかった。

アキラに吸われた時を思い出していた。
彼は、ココへ母性を見ているわけではない。

「は……」

いったんハンカチを外し、溜まった唾液を糸を引かせて自らへと落とした。

体の起伏へ塗り伸ばす。
彼の熱さとも、量とも及ぶべくもないが、あの、体じゅうに撒かれた宣託のヌメりを思い出すことができた――あれは母性への憧憬ではない、牡欲が溶け込んだ熱情だった。

交互に手のひらで膨らみを掬い上げては先端を捻っていると、台のスマホが震えた。

『いまからのミサさんの家に行き――』
『掃除とかしてます』

待ち受け表示を見て、ピクッと、果肉が弾ねた。

(くるの、早い……)

なんとか未練を振りきってバストから手を離し、

『そんなこと、しなくていいよ。ゆっくりしてて』

操作のしづらい左手で入力する。やはり、右手は離すことができない。

今日に限らず、アキラは自分が帰るまで何をして待っているのだろう。
別にゴロゴロとしていてくれてもいいのだが、なんだか想像できなかった。

……もしかしたら、クローゼットをあさったりしているのかもしれない。掃除はその口実か。

思春期である。女性の下着に惹かれてしまうのも、無理はない……とまでは全肯定できないが、ありうる、とは言える。

特段、嫌悪感はない。むろん、アキラに限るが。

自分が、彼を追憶して自慰に耽ってしまったように、アキラもまた、女あるじの寝床でよからぬことをしているのではないか。

「んんっ……!」

アキラが自分で、神威をなだめている姿を想像してしまった。

想像しようとして、うまく想像できてしまった。
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