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こじらせてません
第2章 馴致
顔の前に立てる。頬の内側が甘痛くなる。
溜まった唾液を飲み込むことなく、先端から口に含んだ。

なんてことをしようとしているのだろう。

しかもコレは自社製品ではない。持っていることすら秘密だ。

今日は我欲が強すぎる。
だからアキラに、咎の半分を分担してもらうのだ。

(アキラくん……、だいじょうぶ、だよね?)

一人暮らしの部屋ではない、会社のトイレで決心を固めたあと、膝を大きく開いて片足の踵を便座の上に乗せたその行為を、観念のアキラへ「大丈夫か」と問うたわけではない。

一度ならず、二度までも、自分はアキラを疑ってしまった。

尾行してしまった。
お母さんの前に出て行くことはできなかった。

街中で罵りそうになってしまった。
双子の姉が、自分を褒めてくれなかったら、実行してしまっていただろう。

無防備に晒した花唇の左右へ指を添え、開いた。
個室のダウンライトで、花弁がキラキラと照っている。

『でも、何もしないでいると、・・・時間が経つの長いから』

アキラから返信がきていた。

『はやく、あいたい?』
『はい。でも、ミサさんお仕事だから』

仕事していません。
ミサは、脳が沸騰しそうになりつつも、大きく息を吸い、止めた。

リップグロスの先を侵入口に押し当てた。
ゆっくりと、柄を押していく。

(うあっ……)

腰がビクビクと動いた。リップグロスの胴を壁が抱きしめている。

アイマスクをするとき、アキラはいつも、悲しそうな顔をする。
一昨日やっと、バストを彼に見せた。
すごく喜んでくれたし、いっぱい出た。出してくれた。

見たがってくれている。

『なんで、あいたいの?』

リップグロスを埋めたまま、送信した。

息が苦しくなってきた。
柄尻を引きながら、鼻から息を吐き出す。

誰かがトイレを利用しにきている。
洗浄音ボタンを押すから、向こうの物音が消される。
だが、こちらの物音も消してくれている。

ゆるゆるとリップグロスを抽送していると、

『もちろん、ミサさんが好きだから。いつも、会いたい』

と返ってきた。

今日は要求した。期待通りの答えだった。
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