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こじらせてません
第3章 幽閉
絶句していると、アキラは枕を股間に引き寄せて神威を隠した。
その手前で、母親と、双子の姉が、彼を挟むようにベッドの縁に腰掛けていた。

上半身は下着だけで。
その姿が、普段外を練り歩くファッションでないことは、足元のフローリングに上衣類が落ちていることからも明らかだった。

「あの、えっと……」

ミサの絶句は続いた。
何から話したらよいかも、わからなかった。

ちょっと一分間ちょうだい、と断って、念のためマンションの廊下まで出て、急いたあまり別の居室に飛び込んでしまっていないか、確認しようかと思った。

だが、確認するまでもなく、ベッドいい、ドレッサーといい、サイドランプといい、どう見ても、ここは自分の寝室に間違いなさそうだった。

となれば次に、ではなぜに、一人暮らしのこの部屋に、アキラの姉と母がいるのか、ということだった。

……上半身は下着だけで。

アキラには、合鍵を渡しているくらいだから、全面的に許可している。

だが、二人には許可をしていない。

ミサは勇者ではなかったから、彼氏の母と姉に向かって、頭ごなしに「出て行け」、と言う勇気はなかった。しかし同性とはいえ、無許可の人間に寝室に踏み込まれることには当然の抵抗があった。

「なに……、してる……んですか?」

アキラへ問いかけたのであるが、部屋には三人いるのだから、残り二人が回答する可能性があった。回答を得られるのならば、誰がそれを行なってもよかったので、少し遅れて丁寧語化した。

「おかえり」

ミソラが答えた――いや、答えていない。これは挨拶だった。

言われてみれば、今日初めて顔を合わせて、"What are you doing now?"と、いきなり問いかけるなんて、世の中すべての英語教科書の例文を調べても、見つからないだろう。

「あっ、はい……ただいま、……かえりました」

確かにおっしゃるとおりなのだが、とはいえどう考えても、この状況にふさわしい発言だとは思えなかった。
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