この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
こじらせてません
第3章 幽閉

なので、もう一度、
「なに、してるの?」
と、今度はミソラへターゲットを絞って問うた。
本当はアキラに答えて欲しかったが、彼は口をつぐんでいた。
「なにって……、見ればわかんじゃん?」
弟と違って、聡明ではないのだろうか。見ればわかるなら質問をしない。
しかし、"What are you doing now?"という質問に、「ご覧の通りです」なんていう回答が返ってくる可能性は、こちらの質問意図が伝わっていない以外に、もう一つ考えられた。
居直りだ。
なぜだ。
なぜ、ミソラは居直っているのだ?
……上半身、ブラジャーだけの姿で。
しかも、この前会ったときは、弟の年上の彼女を敬ってくれていたのに、話し方が変わっている。あからさまに、好意的ではないことがうかがえる。
彼女としては、彼氏の姉とはなるべく仲良くしたい。「自分より一回り年下の彼氏と同じ歳の姉」という、少々ややこしい関係だが、
「ミソラちゃん、何してたか、教えてくれない?」
接し方として、最も相応しい距離感だと思った。
「言ってもいいの?」
「うん。見ただけだと、よくわかんなくって」
へつらうつもりはないが、「わかっていません」ということも明示すると、ミソラはプリーツスカートの裾をポンポンと払い、
「エッチしようとしてた」
と言った。
発言してもいいかと訊かれて、許可したのだから、発言したことそのものを批判してはいけない。また、何をしていたか問うたことに対して、ミソラはしっかりと答えたのだから、回答したことそのものを批判してはいけない。
「……誰と?」
「アキラと」
まさかと思って念を押したが、そのまさかだった。見渡す限り、この部屋には男性はアキラしかいないから、実に信憑性があった。
ただ、そのまさかを聞いても、何かが解決したわけではなかった。
「――アキラくん」
「……はい」
アキラはうつむいている。
「なに、してるの?」
と、今度はミソラへターゲットを絞って問うた。
本当はアキラに答えて欲しかったが、彼は口をつぐんでいた。
「なにって……、見ればわかんじゃん?」
弟と違って、聡明ではないのだろうか。見ればわかるなら質問をしない。
しかし、"What are you doing now?"という質問に、「ご覧の通りです」なんていう回答が返ってくる可能性は、こちらの質問意図が伝わっていない以外に、もう一つ考えられた。
居直りだ。
なぜだ。
なぜ、ミソラは居直っているのだ?
……上半身、ブラジャーだけの姿で。
しかも、この前会ったときは、弟の年上の彼女を敬ってくれていたのに、話し方が変わっている。あからさまに、好意的ではないことがうかがえる。
彼女としては、彼氏の姉とはなるべく仲良くしたい。「自分より一回り年下の彼氏と同じ歳の姉」という、少々ややこしい関係だが、
「ミソラちゃん、何してたか、教えてくれない?」
接し方として、最も相応しい距離感だと思った。
「言ってもいいの?」
「うん。見ただけだと、よくわかんなくって」
へつらうつもりはないが、「わかっていません」ということも明示すると、ミソラはプリーツスカートの裾をポンポンと払い、
「エッチしようとしてた」
と言った。
発言してもいいかと訊かれて、許可したのだから、発言したことそのものを批判してはいけない。また、何をしていたか問うたことに対して、ミソラはしっかりと答えたのだから、回答したことそのものを批判してはいけない。
「……誰と?」
「アキラと」
まさかと思って念を押したが、そのまさかだった。見渡す限り、この部屋には男性はアキラしかいないから、実に信憑性があった。
ただ、そのまさかを聞いても、何かが解決したわけではなかった。
「――アキラくん」
「……はい」
アキラはうつむいている。

