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こじらせてません
第3章 幽閉
だが、現に自分は問題を抱えているのであり、当件については、仮に構造上の問題をみとめたところで、発意たる問題の解決にはまったく寄与しないことが明白だった。

したがってミサにとって、このリプライがもたらす有り難みは、勝手な侮蔑たちとさして変わらないものだった。

ちょうど、マンガの中で、女性がプイとふくれているシーンに似ている、と思う。

読んでいて、恋愛感情を持ち合う男性登場人物が、「なにを怒ってるんだよ?」と尋ねてくると萌えたが、「なんで怒ってるんだよ?」と尋ねてくると萎えた。

後者の問いをする登場人物はだいたい、女性が何を言ってもお決まりで、「バカだな、考えすぎだよ」と言って、ギュッと抱きしめたり、頭を撫でたりするものだった。

ミサは、「考慮のしすぎによるもの」という、ふてくされる構造の問題点を指摘されたとしても、女は怒りに蓋はできるが除去はできないものだと思った。

マンガの中の男性は、その無責任さを補ってあまりあるルックスを有しているから、ギュッと抱きしめたり、頭を撫でたりすることによって、以降の切片化が許されるだけである。

寝室に戻ったミサの怒りに触れたときのアキラも、その点ではまだまだだった。補ってあまりあるルックスを有しているだけに、それに頼りきることなく、早いうちに気づいて欲しい。

それにしても、リプライの数のわりには、満足できる回答は見当たらなかった。

形式に問題があったのだ、と反省されてきた。

『【質問内容】
彼氏を私だけのものにするためには、どうしたらよいでしょうか?
【経緯】
私は今年30……』

このように、キチンと、明確に、記載すべきだったかもしれない。

質問サイトなのだから、こちらが得たいのはもちろん、「質問に対する回答」である。
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