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こじらせてません
第1章 捕縛


理絵子の内線番号を探す、という行為と、安原に対する疚しさから立ち直る、という行為を両立させるのは骨が折れた。ひとたび昨晩のことが思い出されてしまうと、頭から拭い去るのはなかなかに難しかった。

少数群からの脱却を目指す決心は、新たな週に向けて寝床に入ったミサを、別の意味で溶かしにかかった。

性欲がある。

大学くらいになると、発情を何らかの形で癒す必要があった。

黒居はアフリカへ行ったし、
敬虔なクリスチャンだし、
純潔たることを主張しているし、
まず何より、結婚を約束した相手だった。
性欲を満足させるために、余人が介在してはならない。

したがって自慰をしたいという衝動も、かつこれを実施することも、何ら不自然なことではなかった。大学以降は一人暮らしであるから、部屋で一人でいる限りは、誰の迷惑も省みなくてよい。

「ン……」

ミサは自分の手の甲にキスをした。

背中が弱い。

なぞりたいが、さすがに自分では背すじ全てへスムーズに指を這わせることはできない。

指というよりも、背中に優しいキスをされたら、ただじゃ済まないだろう。してもらいたい。

なので、ミサは手の甲にソフトなキスをして、そこに感じる感触によって、背中への想像を生々しくさせた。

「はあっ……」

それだけで、胸乳の頂点がもどかしく張り、硬くなるとナイトウェアに擦れて、よりもどかしくなった。

今となっては「あのハゲ」でいいだろう、初体験予定者だった黒居が自慰の舞台に登場したことはない。今後、登場する可能性は、ゼロだ。

また性経験がないのだから、過去の体験も没頭へ向けてのツールたりえなかった。

ミサが自慰の際に使っているのは、成人女性向けのマンガだった。

販売されている物は、金を取っているだけに、おおよそ絵のキレイさは期待を裏切らないし、読み手が女性であることを充分考慮してある。これが物理的な本であれば保管に窮するところであるが、電子書籍が普及している時代に生きていることは、大変幸運だった。

ミサはもう一方の手でスマホを掲げると、電子的な本棚にミッシリと詰まったコレクションを探った。

ふと、しばらく読んでなかったものが目に入る。
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