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こじらせてません
第4章 拘繋
「下着、一枚も無くなってないけど?」
「いえ、そんなことしません……」
「じゃ、どうやって?」

「……、……それは」更に紅潮した。「ミサさんの、こと、思い出して……」

それはペットとして実に望ましい行動だ。

しかも手の中で、なぜか神威が硬化し始めていた。

……。

「いま、私のこと、考えてる?」
「それは、ミサさんと話してるから、当然――」

当たり前の質問をしてしまったから、当たり前の答えが返ってきた。
言いたいことは、そうではなかったので、唇を吸って省略させた。

その3に限りなく近い、その2のキスを施す。

「してみよっか」
「い、いま、ですか?」
「うん」
「ここで、ですか?」
「うん」

クローズ質問はしても、オープン質問である、どうしてですか、は、アキラは訊かなかった。

恥ずかしがっている。
しかし、神威は完全に臨戦状態となっていた。アキラもそれが自分でもわかるから、よけいに恥ずかしいのだろう。

言わずもがな、恥ずかしがるアキラは大変可愛い。
食べちゃいたくなる。今日は食べちゃえないジレンマが、鑑賞したく思うミサの我欲を沸騰させる。

「し、しなさい」
「う……」
「おへんじ」

はい、と消え入りそうな声で言うと、アキラはズボンの中へ手を入れてきた。ミサが場所を譲ると、握りしめる。

制服やデニムと違って、パジャマのズボンはゴム仕様だ。
したがって、むんずとつかめば、片手でも彼の腰骨から引き下ろすことができた。

片方の手は横座りになった体を支えており、もう片方の手は、ズボンをつかんでいた。だが本当は、息を飲んだ口元を覆いたかった。

パジャマの前がはだけ、ズボンは付け根まで下がっている。その中心で、後ろ手をついていないほうの手に起こされた神威が、天を指している。

典雅である。身震いしそうだ。
ミサは彼の拳の上から、手を添えた。

「んっ……」
「こんなに握って、痛くないの?」
「う、うん……、あっ」
「ヌルヌルしてきた」

人差し指の指腹で、頂点に作られた粘液のレンズを潰し、水飴のように糸を引かせて、つるりとした頭へとまぶした。

指先が、裏側の溝の切れ込みに触れると、神威がビクンといななく。

拳の動きが変わった。

「こうやって、いつも、してたの?」
「う、……うん」
「私で、したことある?」
「ふっ、く……」
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