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こじらせてません
第4章 拘繋
下唇を噛んで、小さく頷かれた。

私もたくさんしてたよ、と告白しようかと思ったが、
頻度が彼をはるかに上回っていたら恥ずかしいし、
それ以前に、自慰を行なっていたことじたい、知られるのも恥ずかしいし、
豪胆にも、会社のトイレでリップグロスに見立てていたことまで思い出されて、
言えなかった。

ピクッ、ピクッと上躯がひきつって、胸の二つの尖りも頷いていた。
愛玩してほしい、と請願しているように見えた。

なのでミサは言えない代わりに、唾液を溜めると、口内へ指を含んだ。

(あっ……、んっ)

頭頂から漏れた粘液を指先でまぶしたばかりだ。
鮮烈な味覚が広がり、より分泌腺が刺激される。

唾というより涎をまとわせた指で、尖りをくすぐると、たちまち硬くなって、彼のヒップが廊下から何度も浮いた。

「ふぁっ、あっ、ミサ、さん」
「んー? 気持ちいい?」
「ん、んんっ、う、……うん」

すり寄ってくる。

酒のにおいが懸念されたが、鼻先を埋めた髪から垣間見える横顔が陶然としているから、したいがままにしてやる。

彼の拳と、神威の首元がはねて、クチュリという音が廊下に立った。

「もう、出る?」
「う、うん……。ミ、ミサさん、ティ、ティッシュ……」

なげうっていたバッグの中に入っているが、遠い。ちょっと手が届きそうにない。

手を伸ばす気もない。

「いいよ、このまま出して」
「だ、だめだよっ、汚しちゃう、から」

何度言ったらわかるのだろう――と思ったが、これまで思念しているだけで、言葉にしなかったので、アキラは一度も聞いていないから責められない、とにもかくにも、汚濁なわけがなかった。

(……)

……そう、汚濁なわけは、ない。

ミサは軽く咳をした。

自分の指を含んだときから、唾液が止まっておらず、むせたのだった。

「ううん、出していいよ」

神威へと顔を近づけていく。
より大きく、撥ね音が聞こえてくる。

ここまで間近に見たことはなかった。
抜群の存在感だ。

敬意を込めて、キスをした。

(……ンッ)

鼻腔へと、覇気が流れ込んでくる。
ほんの少し触れただけなのに、濃密な味が舌へ刺してきた。
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