この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
こじらせてません
第4章 拘繋
(んー……)

ウソ、と言うと、相手に損害を与えるものをすぐにイメージしてしまう。

だが、相手に利益を与えるウソもある。強迫に取り憑かれた病弱の子供のために描かれた石塀の葉っぱがそうだ。

ミサは不条理な敗北感の隷倶となった理絵子のために、かつて祖母に教えられた十戒のひとつを破ってもよいのではないか、と考えた。

「そんな、セックスおぼえたてじゃあるまいし!」

だがまさにそのとき、悪魔が理絵子にそんなことを言わせた。
打消推量を伴った逆説表現による不満の強調だった。

残念ながら理絵子の推量は誤っていた。したがって――

「ほっといて!!」

恥辱が善意をふき飛ばし、ミサを叫ばせた。

しばらく、静寂があった。

「……じゃあ、言いふらす」
「……っ!」

「好意の感情」が「好意が満たされず怨恨の感情」へと姿を変えた瞬間を見た気がした。

「やめて。それって、法律違反だから」
「十七歳とヤリまくってんのは、法律違反じゃないの?」
「それは法律じゃなくて、条例……」
「児童福祉法は?」

ミサが詰まると、理絵子が、ブラウスのボタンへ手をかけてきた。

「バラされたくなかったら、私にも一発ヤラせて」
「そ、そんな」

理絵子と自分の場合、何をもって「発」をカウントするのだろう、という疑問は、理絵子の手がブラウスの中へ入ってきたから、最下位まで優先度が下げられた。

「うっ、やめ、やめて……」
「私、エッチも上手だよ? 一発ヤッたらミサにもわかる。ミサを虜にして、奪う。……高校生なんかにさ、私が負けるとでも思う?」

なんとなく、いつもの理絵子らしくなってきた。

キスをして黙らせて、体をまさぐって情欲を煽れば、だいたいの女はなんとかなる、リカバリ可能だと思っているのだとしたら、それは間違いだが、理絵子を前にすると確信が揺らいだ。

手がスカートの中へ入って、ももを撫でてきた。
同時に、唇をまた、塞がれた。

「んぷ……やめて」
「さわってあげる」
「……おねがい。ね、き、聞いてよ、理絵子」

顔に雫が触れて、ミサの歔欷に気づいた理絵子は、

「そんなに……イヤなの?」
「いや……」
「私、そんなに嫌われてるの? ……バカにしてるんだ?」

それでも脚の付け根まで手を及ばせてきた。
下着の縁を辿ってくる。
/257ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ