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こじらせてません
第4章 拘繋

6
バリキャリ女は後輩クンに呼び出され、スマホを見せられていた。
普段、キリリとしているヒロインの顔が赤らむ。いつも純真で、頼りなさげな後輩クンは、一転、居丈高で邪悪な笑みを浮かべていた。
みんなにバラされたくないですよね?
当然、そうなる。
ヒロインは、キッと睨み返す。
当然、そうなる。
しかし、後輩クンの手が伸びてきて、壁に押し付けられるわ、衣服の中へもぐりこまされるわ、されるがままになっていくのである。
もちろん、彼女は屈辱を感じる。
普段、キリリとして仕事にあけくれている場所で、普段、キリリとして指導してきた下位の男に弄ばれるのだから、当然である。
しかも、ただ抱かれるのではない。
必死に否定しても、淫らな反応を肉体の随所に見咎められ、はしたない姿態を彼の前に晒すことになるのである。
ここらに至ると、ヒロインの屈辱は疑問に変わっている。
こんな卑怯なヤツにされて、イヤなはずなのに、なんでわたし……なぜか、そうなる。
その疑問の答えは、後輩クンから与えられる。
「それは、高橋さんがMだからですよ」
もちろん、ああなるほどそうでしたか、と納得するはずがない。
ヒロインは、悩む。容易に整理がつくものではない。
もはや彼女を煩悶させる元凶は、スマホに投影された写真でも、それを利用して脅迫を仕掛けてくる後輩クンでもなく、自分自身の猥乱さへと移っている。認めがたい気質を看破され、性楽に浸されて乱れてしまった後悔が、湧き起こるのである。諺語に頼るまでもなく、後になって苛まれるから後悔なのであるが、後ろめたさの中に妖しげな期待も混ざっているものだから、彼女の気持ちの整理を阻害し、諦念すら指嗾してくるのだ。
そのあいだにまた、後輩クンに呼び出され、性楽に浸される。
「高橋さんみたいな、プライドが高い人をイジメるのって、すごく楽しいですね。……ほら、シてくださいよ。こんな恥ずかしいカッコでするの、ドMの高橋さんなら、まんざらでもないんでしょう?」
バリキャリ女は後輩クンに呼び出され、スマホを見せられていた。
普段、キリリとしているヒロインの顔が赤らむ。いつも純真で、頼りなさげな後輩クンは、一転、居丈高で邪悪な笑みを浮かべていた。
みんなにバラされたくないですよね?
当然、そうなる。
ヒロインは、キッと睨み返す。
当然、そうなる。
しかし、後輩クンの手が伸びてきて、壁に押し付けられるわ、衣服の中へもぐりこまされるわ、されるがままになっていくのである。
もちろん、彼女は屈辱を感じる。
普段、キリリとして仕事にあけくれている場所で、普段、キリリとして指導してきた下位の男に弄ばれるのだから、当然である。
しかも、ただ抱かれるのではない。
必死に否定しても、淫らな反応を肉体の随所に見咎められ、はしたない姿態を彼の前に晒すことになるのである。
ここらに至ると、ヒロインの屈辱は疑問に変わっている。
こんな卑怯なヤツにされて、イヤなはずなのに、なんでわたし……なぜか、そうなる。
その疑問の答えは、後輩クンから与えられる。
「それは、高橋さんがMだからですよ」
もちろん、ああなるほどそうでしたか、と納得するはずがない。
ヒロインは、悩む。容易に整理がつくものではない。
もはや彼女を煩悶させる元凶は、スマホに投影された写真でも、それを利用して脅迫を仕掛けてくる後輩クンでもなく、自分自身の猥乱さへと移っている。認めがたい気質を看破され、性楽に浸されて乱れてしまった後悔が、湧き起こるのである。諺語に頼るまでもなく、後になって苛まれるから後悔なのであるが、後ろめたさの中に妖しげな期待も混ざっているものだから、彼女の気持ちの整理を阻害し、諦念すら指嗾してくるのだ。
そのあいだにまた、後輩クンに呼び出され、性楽に浸される。
「高橋さんみたいな、プライドが高い人をイジメるのって、すごく楽しいですね。……ほら、シてくださいよ。こんな恥ずかしいカッコでするの、ドMの高橋さんなら、まんざらでもないんでしょう?」

