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第1章 捕縛

──化粧をしていることを一つの証左として、ミサにも美への希求心がある。自分が現出させた美に会心もするが、他人が具現する美も愛でる。

アキラは美を具現した少年だった。

だからといって、ミサが、なんでもなくはなかった、つまり、恥ずかしがったのは、アキラが単なる美少年だからではなかった。

（やっばい……そのまんまだ）

アキラはそのまんまだった。

ミサの中でトップを維持し続けている、あのマンガにて登場する少年が、目の前に現れたのかと思った。昨晩も想像の中で彼とふんだんに交わり、「目的」を果たしたばかりだ。