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こじらせてません
第1章 捕縛


寝室に入ったミサには、最後の1Hをいかに克服したか、回想するだけの余裕はなかったし、この時点で優先すべきことでもなかった。

玉露も、シャギーラグも、クッションも新しくしたものの、さすがに、今日のためにベッドを新調することはできなかった。

問い合わせたが、納期が間に合わなかった。

調達に失敗したわけであるが、今のベッドもダブルサイズの面積を持っており、スプリングもまだ弱っていなかったから、致命的なトラブルではなかった。シーツを新品にしたのは言うまでもない。日中、薄まっていくことも考慮に入れて、昨日焚いたアロマはそこはかとなく漂って、満足のいく濃度となっていた。

ただし、リラックス効果のある成分は、外見的には効いているように見えて、ミサの内面に作用してはいなかった。

ジャケットを脱ぎ、クローゼットの扉に備えられているハンガーレールに吊る。アキラもブレザーを脱ごうとしたが、ミサは首を振り、両手で彼の肩を押すと、ベッドに腰掛けさせた。

ベッドには、対面も斜向かいも、ない。
隣に、座った。

(んんっ……)

ここまで歩いてくるだけで膝をつきそうだったのを、何とか隠しおおせた。リビングでキスを続けただけでスカートの中がずいぶんと熱く蒸していたので、内ももをぴったりと合わせて、脚を斜めに揃えた。それが「美しい座り方」であるということは、よくわかっていたし、姿勢を取りざたする時は、えてして自分の身長は有利にはたらくということもわかっていた。二の腕と腰が触れ合うほど距離を詰めて座ったミサは、彼のブレザーの前を開いた。タイを外し、校章の入ったシャツのボタンを一つ一つ、時間をかけて外していく。無言だが意図は伝わっているようで、アキラは、なぜ自分はミサと違って、ブレザーを脱ぐことはできなかったのか、理由を問わなかった。

「……ね」
「はい……」
「カノジョ、いないの?」

初キスは完遂していたが、ミサが打ち立てた手順に従うと、質問のタイミングとしては、正しかった。

「……いません」
「ウソ」

問いかけながらボタンを外し終えていた。ブレザーごと、シャツを肩から外してしまう。

「い、いえ、……ホント、です。いませ、っ……!」
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