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こじらせてません
第1章 捕縛
画像に収められていた男性は、決して醜悪とは言えなかったが、マンガの中のキレイな登場人物には重ならなかった。正直に言えば、美観が一枚も二枚も落ちた。マンガの中の繊麗な登場人物が、モワモワの向こうに、この器官を具有している姿を、真には想像できなかった。

マンガは立体世界の事物を、紙という平面に描くものである。立体感覚を持っていなければ紙上へ落としこむことはできない。

言うまでもなく、それが絵心というものである。ミサは学生時代の美術の成績は悪くはなかったが、卓越した絵心を持っているわけでもなかった。画像であれ、たとえ動画であれ、それを見たとしても、立体感覚がなければ頭の中でモワモワを鮮明にできなかった。

したがってミサは、マンガの側から現出したかのようなアキラのソレも、実際のところのリアリティを持った想像ができていなかった。

そしていま、ミサは初めて、真の意味で、モワモワの中身と対面した。

ネット上で様々踊っていた平均サイズは、信憑性には疑問符が残ったため、参考程度に抑えていた。円周もしかり。円柱形と見立てれば容積も出すことができるし、会社のデスクに日常的にある書類か小冊子あたりを丸めれば、ある程度の物感も手にすることができる。……あくまで参考として。

(デカい……)

そんな準備をもってしても、第一印象として、ミサの最も嫌いな形容詞が連想された。アキラのそれは、参考値を逸脱していたわけではなかったが、そうなった。

ミサは、それで怖れをなしたかというと、なした。

だが、たとえばアキラのサイズが何cm以上ならば目的達成を諦める、という撤退条件を定めていたかというと、それは違う。

ミサが誤謬を犯していたとするならば、モワモワの中身を、長さだとか、円周だとかといった、物質感で想像しようとしていた点だった。目の前に聳えたブリーフの中身は、主の呼吸に合わせて、傘を膨らまし、幹に浮き立った怒張に合わせて、弾んでいた。先端を、さきほど指先で堪能した何ものかの正体で濡らしている。その匂いが鼻先にほんのり漂ってくる。触らずとも、彼の身体の中で最も異質に見える器官は、空間を越えて湯気立つような熱情を伝えることで、確かに彼の身体の一部であることを如実に物語っていた。
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