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こじらせてません
第1章 捕縛
濡れた感触にイエスの回答を感じ取ったミサは、唇を預けたまま開いていた指を離して、両手を後ろに付いた。
アキラは時間をかけて進んできてくれた。
こらえてきた性感が爆ぜる予感がする。
(……あ、なんか、だいじょうぶなのかも……、あつい……とける……)
──性経験がない事情は人それぞれだ。
(……!!)
息がつまった。キスを離し、後ろへ倒れた。
頭を受け止めてくれた枕の下に両手を入れて、顔を挟む。
(いいいいい……。いーっ!!)
経験する際の痛覚もまた、人それぞれだと各種サイトに謳われていた。とてつもない痛みを感じる人もいれば、ほぼ感じない人もいる。自分は後者だったのかと、油断した矢先だった。
悲鳴を上げれば、少し楽になるのだろうか。
耳栓も用意すべきだったのではないだろうか。
アキラがミサを追ってきた。
覆いかぶさり、抱きしめられた。
頬や、うなじにキスをされる。
触れた場所ごとに、やんわりとした癒しが広がっていく。
唇を吸いたかったが、結びを解けば言ってはならない言葉が出てきてしまいそうだったから、できなかった。
最奥が押される。まだ動かないで、と言いたかったが、よく見たら彼は動いていなかった。体の中に収められた神威が、血潮の弾みを伝えてきているのだ。温もりも。
ズキズキする。メタファーはなく、疼いている。
目的は果たされた。終了判定を下せる。いますぐ神威が立ち退けば、痛みから解放される。
──アキラが囁いた。「……動いても、いいですか?」
ミサは、もう一度、ゆっくりね、と小さく言って、彼の背中へと腕を回した。
……。
最後まで、アキラは情熱に押し流されず、牡の力に訴えることはなかった。ゆっくりね、という約束を、神威が宣託を終えるまで守ってくれた。そして暗闇のなかにずっといて疲れたのかもしれない、ミサの隣で眠っていた。寝顔すらも、静溢として優雅だった。
頭を撫でてやるうちに彼が眠りに入ると、直後に剥がし、隠していた薄皮を手に取った。表面には自分の鮮赤の証跡が付着し、中には彼の濃白の誠意が溜まっている。
アキラは時間をかけて進んできてくれた。
こらえてきた性感が爆ぜる予感がする。
(……あ、なんか、だいじょうぶなのかも……、あつい……とける……)
──性経験がない事情は人それぞれだ。
(……!!)
息がつまった。キスを離し、後ろへ倒れた。
頭を受け止めてくれた枕の下に両手を入れて、顔を挟む。
(いいいいい……。いーっ!!)
経験する際の痛覚もまた、人それぞれだと各種サイトに謳われていた。とてつもない痛みを感じる人もいれば、ほぼ感じない人もいる。自分は後者だったのかと、油断した矢先だった。
悲鳴を上げれば、少し楽になるのだろうか。
耳栓も用意すべきだったのではないだろうか。
アキラがミサを追ってきた。
覆いかぶさり、抱きしめられた。
頬や、うなじにキスをされる。
触れた場所ごとに、やんわりとした癒しが広がっていく。
唇を吸いたかったが、結びを解けば言ってはならない言葉が出てきてしまいそうだったから、できなかった。
最奥が押される。まだ動かないで、と言いたかったが、よく見たら彼は動いていなかった。体の中に収められた神威が、血潮の弾みを伝えてきているのだ。温もりも。
ズキズキする。メタファーはなく、疼いている。
目的は果たされた。終了判定を下せる。いますぐ神威が立ち退けば、痛みから解放される。
──アキラが囁いた。「……動いても、いいですか?」
ミサは、もう一度、ゆっくりね、と小さく言って、彼の背中へと腕を回した。
……。
最後まで、アキラは情熱に押し流されず、牡の力に訴えることはなかった。ゆっくりね、という約束を、神威が宣託を終えるまで守ってくれた。そして暗闇のなかにずっといて疲れたのかもしれない、ミサの隣で眠っていた。寝顔すらも、静溢として優雅だった。
頭を撫でてやるうちに彼が眠りに入ると、直後に剥がし、隠していた薄皮を手に取った。表面には自分の鮮赤の証跡が付着し、中には彼の濃白の誠意が溜まっている。