この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
こじらせてません
第1章 捕縛
捨てるのがもったいないが、この画も長期記憶に書き込まれるだろう、いろいろなことがあった、記憶容量は大丈夫だろうかと思いながら、ティッシュに丁重にくるんでゴミ箱に置いた。新たな下着とタンクトップだけをまとい、ベッドへ戻る。彼はまだ全裸である。目覚めた時に、相手がガッチガチに着込んでいては、かわいそうなことくらいはわかっている。

傍らに割り座で、彼の顔を眺めた。

もっと激しくしたかったかな。
いろんなとこ触ったり、揉んだり、舐めたりしたかったかな。
触られたり、揉まれたり、舐められたりもしたかったかもしれない。
触り合い、揉み合い、舐め合うほかも、何かしたいことあるのだろうか。

思春期終盤の男の子への勝手な想像を巡らせていると、目的遂行のために不自由をしいたことが、とてつもなくすまなく思えてきた。

「ン……」

アキラが寝返りを打つ。

とりとめのない推測は、罪悪感を呼んだ。罪悪感は省察を誘う。

しかし、ミサは省察することを拒否した。
罪から目を逸らしたわけではない。

「……ミサさん」
「おはよ」

アキラが目を覚ました。

自分がいかに今日一日を振り返っても、アキラには全く関係のないことなのだ。

社会学習が今日で終わったアキラは、彼の日常へと帰っていく。休暇で避暑地を訪れていたようなものだ。だが、せっかく年上の女とかりそめの快楽を得る機会を得たのに、マンガの中でペットにされていた少年に似ているからといって、事情も知らされず同様に扱われて、不完全燃焼だったろう。

だから彼が目を覚ましたら、「ごめんね」を言うつもりだった。
そして彼は、目覚めた。

「ありがとう」も付け加えるつもりだった。

何年か経って、彼が「いやな女だったな」と思い出すのだとしても、理想的な長期記憶を与えてくれたことに感謝したい。その事情を話すと長くなる。長くなると、離れがたくなる。きっと、寂寞につぶされる。

「好きです」

省察しても、詮ないことなのだ。

経験学習理論(David A. Kolb,1984)によれば、Concrete Experience、すなわち具体的な経験をし、Reflective Observation、すなわち省察を行ったら、次のフェーズは、Abstract Conceptualization──抽象概念化だ。
/257ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ