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こじらせてません
第1章 捕縛
「おおっ!? なんだよっ、それっ。十年待たせといてっ! ええっ? なにしてくれてんのっ! あの……、あんのぉっ、ハゲッ!」
手元にクッションが無くなった。
ローテーブルをひっくり返したかったが、手をかけただけで重量的に無理だとわかったので、そのまま膝を折り、腰を真下へ落として突っ伏した。
叫びたいし、泣きたい。つまり泣き叫びたい。
このやるせなさを表すのに、最も相応しい哀号を選びたい。
「うわーん」
繰り返すが、一人暮らしの自宅なので、激情に任せた。
──かくて、ミサは地球と未来が救われるための犠牲となった。
手元にクッションが無くなった。
ローテーブルをひっくり返したかったが、手をかけただけで重量的に無理だとわかったので、そのまま膝を折り、腰を真下へ落として突っ伏した。
叫びたいし、泣きたい。つまり泣き叫びたい。
このやるせなさを表すのに、最も相応しい哀号を選びたい。
「うわーん」
繰り返すが、一人暮らしの自宅なので、激情に任せた。
──かくて、ミサは地球と未来が救われるための犠牲となった。