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こじらせてません
第2章 馴致
ただ、彼らの能動性に任せきりでいいのか、というと、そうではなかった。

犬が苦手な人は、ワンちゃんが口周りを舐めにかかってくれば、顔を背けてしまうだろう。

また、ワンちゃんはトイレを使わない。能動性に任せると、マーキングの名において、場所を選ばず占有を主張し始める。犬の好き嫌いは置いたとしても、してほしくないところにされると迷惑である。

つまり、ペットの能動的行動は正しくコントロールする必要があるのだ。

排泄をしてはならない場所に排泄した場合、その迷惑を被った者は、

「おたくのワンちゃん、いったいどんなしつけをしてらっしゃるのかしら?」

と言うかもしれない。

コントロールとは、すなわち、しつけだ。

ここでミサはドキリとした。後ろめたいからではない。
晴れやかな気分になったからだった。

「ペットとしてしつける」

実にしっくりとくる成句だった。

どんなふうに?

「自分の理想のペットとして彼をしつける」

ミサはもう一度ドキリとした。

正しい語用を導いたのに、フルフレーズで反芻すると、なぜか後ろめたさがムックリと頭をもたげてきた。

しかしなんと言っても、しつけは「身」が「美しい」と書くのだから、ミサの希求心は後ろめたさすら呑み込んで、著しく刺激された。

お気に入りのマンガの中のバリキャリ女性からは、少年からもたらされる価値を、交換したいと思っている節は読み取れなかった。

彼女は調教を行っていたのではなかった。少年もまた、実に能動的だった。

しかしながら、電子書籍サイトのジャンルを追ったが、「調教物」はあっても「しつけ物」はなかった。

獣が人間じみた姿になって主人公と性愛を交わす「獣人物」は存在した。だが「しつけ物」とは言いがたい。

女性向けには見当たらないが、男性向けには、獣が獣のまま性愛を交わす「獣姦物」が存在することは知っている。だがやはり、「しつけ物」とは言いがたい。

お気に入り作品の作者のせいではなかった。
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