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薔薇色に変えて
第7章 突然あたえられた二人だけの時間


毎日の成沢さんとの会話は徐々になめらかさを増していった。

こうして喫茶・薔薇色で仲間になってから一年近く経つが、
どうしても堅苦しさが付きまとっていて拭い去れなくて、
それに小此木さんたちの目も耳も気になって、たいして面白くはないけど
当たり障りのない話ばかりしてきた。

天気の話、コーヒーの話、商店街での出来事や世の中の事件、オヤジたちの思い出話。
そんな色も艶もない会話を続けてきた。
そのせいで、だと言えると思うが、
私はいまだに成沢さんの名前を知らない。
そう、下の名前。
成沢なにさんなのか、聞いたことが無いのだ。
小此木さんはもちろん、雇い主だから知っているはずだが、
みんなの前であえて下の名前で呼ぶ必要はないからみんなも知らないはずだ。


「ねえ成沢さん、私いまだに成沢さんのお名前知らないのよね、下のお名前」

洗ったカップを拭いている手を止めるほど、驚いた目元で私を見た。

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