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薔薇色に変えて
第9章 薔薇色に変わる
「ちょっと、みんな・・もしかしたらわざと私達を2人きりにしたの?
 そのために慰安旅行を計画したの?」

腕組みをして、一人一人に視線を突き刺す。
小此木さんはサイフォンの様子を気にするふりをし、後の3人はみな下を向いていた。

やられた・・
私は鼻を鳴らした。

「あの時・・なんかヘンだなって思ったのよね。
 あんなに急に慰安旅行なんて言い出すって、ちょっとおかしいわよね」

ましてや船旅など、一ヶ月やそこらで決められる旅ではない。
本当はもっと前から計画は練られ、予約されていたのだろうが、
私に報告したのは出発の一週間前。
オヤジ4人の密かな企みは、着々と決行の時を待っていたのだ。
そしてまんまと欺かれたのが、私、だ。

「まさか・・こんなおっさんたちにしてやられるとは思わなかったなあ」

「これくらい強硬手段を取らないと村山さんが動かないと思ってさ。
 機は熟してるんだから、あとはきっかけだと思って」
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