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薔薇色に変えて
第9章 薔薇色に変わる
三枝さんの言葉が胸にしみた。
「あとは僕の目が黒いうちに君達二人にこの店をバトンタッチすること、
それが最後の望みだよ」
小此木さんの言葉に目が潤む。
私にはまだまだやらなければいけない事がある。
必要とされている。
成沢さんに、そして「喫茶・薔薇色」に。
独りぼっちになった私に人の輪の温かさをあたえてくれたこの薔薇色に、
今度は私が恩返しをする番だ。
「ありがとう。
みんなが私を想ってくれる気持ち、すごく嬉しいし、感謝してる・・
まだまだ歩き出したばかりだけど、彼と二人でがんばっていきます。
ほんとうに・・ありがとう」
涙で揺れる声を出した私の背中を、小此木さんがどんと叩く。
みんなの笑顔がかすんで見えるけど、
愛し続けた小此木さんのコーヒーの香りを感じた途端、
すべてがクリアに見えた。
店の中の風景だけじゃなく、これからの人生の道のりも。
「あとは僕の目が黒いうちに君達二人にこの店をバトンタッチすること、
それが最後の望みだよ」
小此木さんの言葉に目が潤む。
私にはまだまだやらなければいけない事がある。
必要とされている。
成沢さんに、そして「喫茶・薔薇色」に。
独りぼっちになった私に人の輪の温かさをあたえてくれたこの薔薇色に、
今度は私が恩返しをする番だ。
「ありがとう。
みんなが私を想ってくれる気持ち、すごく嬉しいし、感謝してる・・
まだまだ歩き出したばかりだけど、彼と二人でがんばっていきます。
ほんとうに・・ありがとう」
涙で揺れる声を出した私の背中を、小此木さんがどんと叩く。
みんなの笑顔がかすんで見えるけど、
愛し続けた小此木さんのコーヒーの香りを感じた途端、
すべてがクリアに見えた。
店の中の風景だけじゃなく、これからの人生の道のりも。