この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
薔薇色に変えて
第2章 寂しそうな客
固まる私を小此木さんが見ている気配がする。
上からの視線が、やけに痛い。

そんな私達に交互に視線を送ってから、男はさらに話を続けた。

「ポケットの中の切符を取り出そうとしたら入れっぱなしのレシートまで出てきて。
 それが風に飛ばされてしまったので拾おうとしたら・・
 あなたがいきなり腕を掴んで。
 びっくりしすぎて唖然としていたらこういうことに」

私は・・血の気が引いた。
なんて勘違いを、なんて恥ずかしい事をしたのだろう。
誰が電車に飛び込むって?誰が死のうとしたって?
勘違いもいいとこ。
いや、赤っ恥、と言ったほうがふさわしいのではないだろうか。

あ~あ、とおおげさなほどの溜息をつきながら小此木さんは
カウンターの中へと戻っていく。

「今日はとびきり高いコーヒー飲んでもらうよ。
 あなた、村山さんのおごりだから気にせず高いコーヒー飲んでってね」

呆れ顔のまま、ハワイコナと書かれたキャニスターを振って見せた。
たしかに、高いコーヒーだ。
この店では1杯700円も取る。





/136ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ