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薔薇色に変えて
第3章 再会に添えられた喜び
「いただきます!」

いつものように真ん中から千切って、伸びるチーズをクルクルと円を描きながら
上手い具合にパンの上におさめてからかぶりつく。
これが自然な私。
美味しいものを口いっぱいにほおばって、誰にみられてもはずかしくないんだ、
そう自分に言い聞かせながら普段通りに大きな口を開けた。

その様子を気にするでもなく、成沢さんもピザトーストにかぶりつく。
とろけて伸びるチーズに苦戦しながら。

「どうです?うちのピザトースト。いけるでしょう?」

返事ができないほど口いっぱいにほおばった成沢さんは、
コクコクと頷くしかできないでいたが、
その細めた目が語る満足感が小此木さんにはちゃんと伝わったようで、
小此木さんもまた嬉しそうに頷きを繰り返していた。


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