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薔薇色に変えて
第4章 金曜日の常連
「企んでるなんて人聞きの悪い。
ただね、成沢さんも話し相手が欲しいんじゃないかなって思ってさ」
「あら、だってマスターがいるじゃない?」
私達のやり取りを隣りの席で見ていた桜井さんが笑いながら口をはさんできた。
「村山さんも鈍いねぇ。こんな爺さん相手じゃ気の毒だって、自覚してんだよ。
この前の金曜の夕方、俺も初めて会ったけどさ、
まだ50じゃこの先ずっと独りじゃ寂しいじゃないか。
良さそうな人だからさ、村山さんにどうかって、親心なんだよ、ね?マスター」
商店街で一番最初に店を閉める八百屋の桜井さんは、
たまに夕飯ができるまでの間に薔薇色にやってくる。
先週の金曜日の夕方、桜井さんは成沢さんと顔を合わせたらしい。
「もう!オヤジはすぐそれなんだから!」
世話とおせっかいをはき違えてるオヤジの笑顔に怒りを噴射しながらも、
私の心臓は激しく鼓動を打ち始めた。
ただね、成沢さんも話し相手が欲しいんじゃないかなって思ってさ」
「あら、だってマスターがいるじゃない?」
私達のやり取りを隣りの席で見ていた桜井さんが笑いながら口をはさんできた。
「村山さんも鈍いねぇ。こんな爺さん相手じゃ気の毒だって、自覚してんだよ。
この前の金曜の夕方、俺も初めて会ったけどさ、
まだ50じゃこの先ずっと独りじゃ寂しいじゃないか。
良さそうな人だからさ、村山さんにどうかって、親心なんだよ、ね?マスター」
商店街で一番最初に店を閉める八百屋の桜井さんは、
たまに夕飯ができるまでの間に薔薇色にやってくる。
先週の金曜日の夕方、桜井さんは成沢さんと顔を合わせたらしい。
「もう!オヤジはすぐそれなんだから!」
世話とおせっかいをはき違えてるオヤジの笑顔に怒りを噴射しながらも、
私の心臓は激しく鼓動を打ち始めた。