この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
薔薇色に変えて
第5章 思いがけない報告
頬をほんのり染めて一同を見回す成沢さんの後を引き継いで、
今度は小此木さんが口を開いた。
「そこまで言われたらねぇ、僕も引き受けないわけにはいかないからね。
それにちょっと楽したいし。でお願いすることにしたんだよ」
「でもさ、ほんとうに無給ってわけじゃあないんだろう?
それじゃあんまりだもんね」
桜井さんは成沢さんと小此木さんに交互に顔を向け、興味津々の声音をだした。
「そりゃ交通費と食事くらいはもちろん面倒見ますよ」
「えっ?それだけかい?」
織田さんの素っ頓狂な声に小此木さんは口笛を吹く様な呑気な表情を返した。
「だって、本人がいいって言うからさ」
私は口を開けて成沢さんに視線を移す。
すると目があった成沢さんは、みんなに気付かれないように
小さく首を振って見せた。
・・なにかあるのか?・・
喉まで出かかった言葉を飲みこみ、私は黙って一同を見回し、
ざわつきを耳にしながら冷めかけのコーヒーを飲んだ。
今度は小此木さんが口を開いた。
「そこまで言われたらねぇ、僕も引き受けないわけにはいかないからね。
それにちょっと楽したいし。でお願いすることにしたんだよ」
「でもさ、ほんとうに無給ってわけじゃあないんだろう?
それじゃあんまりだもんね」
桜井さんは成沢さんと小此木さんに交互に顔を向け、興味津々の声音をだした。
「そりゃ交通費と食事くらいはもちろん面倒見ますよ」
「えっ?それだけかい?」
織田さんの素っ頓狂な声に小此木さんは口笛を吹く様な呑気な表情を返した。
「だって、本人がいいって言うからさ」
私は口を開けて成沢さんに視線を移す。
すると目があった成沢さんは、みんなに気付かれないように
小さく首を振って見せた。
・・なにかあるのか?・・
喉まで出かかった言葉を飲みこみ、私は黙って一同を見回し、
ざわつきを耳にしながら冷めかけのコーヒーを飲んだ。