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薔薇色に変えて
第7章 突然あたえられた二人だけの時間
「で、この4人で1週間ほど旅に出るからさ、村山さんもそのつもりで」

オヤジたちはそろって笑顔を見せた。
まるで修学旅行前の中学生のように、ウキウキとした興奮が、こちらにも伝わってくる。

ここまでがんばってきた、81歳になった小此木さんにご褒美をあげようという
仲間たちの心意気。
ああ、こういう人たちに囲まれて小此木さんも、そして私も幸せだ、と
こみあげてくるものさえ感じた。

「いいじゃない、すごくいい!うんと楽しんできてね、マスター」

「ありがとう。で、村山さんには気がかりなことがあると思うんだけど・・」

「え?なに?」

「モーニングはちゃんと営業するからね、だから毎朝ちゃんと寄ってよ」

小此木さんに言われてから気づいた。
そうだ、モーニング、だ。

成沢さんはこの時間にはまだ来ない。
モーニングが終わる10時ころに店にでる。
だから、小此木さんがいないという事はモーニングは休業という事になるわけだが、
営業するということは成沢さんが朝の時間に店を開けるということか。
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