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禁煙チュウ
第4章 あまのじゃく
わたしは恥ずかしくて目を開けられない。
……だけど舌は入れないんだな、と思った時、宮田さんの手が腰にぴったりくっついたまま上に動いた。背中まで這い上がってくる。温かくて大きな掌。
「ン、ふぅっ……」
同時に耳もそっと撫でられて思わず声が漏れた。
と、宮田さんはわたしのその声を聞くと最後にちゅうっと唇を吸って離した。
背中の手はまた腰まで下りて、耳に触れていた手は壁につく。
はぁ、とため息をついて上を向いてしまった。
二人とも息がはずんで、しばらく無言の時が過ぎる。
唇がジンジンする。
宮田さんの肩におでこを擦り付ける。
言わなくちゃ。
「あの……」
「んん?」
見上げると宮田さんの喉仏が声に合わせて上下するのが見えて、ドキッとしてしまう。……なんかズルい。
わたしはわたしの余裕を取り戻したかったけれど、まだ頬が、体が熱いのを感じて今日は負けだ。と思った。
「さっきはごめんなさい……」
「……うん、いや、あー……」
宮田さんは何か言い淀んでおでこをごしごし擦った。
さっきまで怖い位「男の人」だったけど、今はもういつもの宮田さんに戻った感じがしてほっとした。
何を言うのかな、とじっと待っていると、
「今度の定休日、どっか行こうか」
「えっ」
「俺は……石井がまだ未知すぎるんで、色々、知ろうかな、と」
宮田さんの声が頭の上から降ってくる。
心地よくて、気付いたら「はい」と返事をしていた。
……だけど舌は入れないんだな、と思った時、宮田さんの手が腰にぴったりくっついたまま上に動いた。背中まで這い上がってくる。温かくて大きな掌。
「ン、ふぅっ……」
同時に耳もそっと撫でられて思わず声が漏れた。
と、宮田さんはわたしのその声を聞くと最後にちゅうっと唇を吸って離した。
背中の手はまた腰まで下りて、耳に触れていた手は壁につく。
はぁ、とため息をついて上を向いてしまった。
二人とも息がはずんで、しばらく無言の時が過ぎる。
唇がジンジンする。
宮田さんの肩におでこを擦り付ける。
言わなくちゃ。
「あの……」
「んん?」
見上げると宮田さんの喉仏が声に合わせて上下するのが見えて、ドキッとしてしまう。……なんかズルい。
わたしはわたしの余裕を取り戻したかったけれど、まだ頬が、体が熱いのを感じて今日は負けだ。と思った。
「さっきはごめんなさい……」
「……うん、いや、あー……」
宮田さんは何か言い淀んでおでこをごしごし擦った。
さっきまで怖い位「男の人」だったけど、今はもういつもの宮田さんに戻った感じがしてほっとした。
何を言うのかな、とじっと待っていると、
「今度の定休日、どっか行こうか」
「えっ」
「俺は……石井がまだ未知すぎるんで、色々、知ろうかな、と」
宮田さんの声が頭の上から降ってくる。
心地よくて、気付いたら「はい」と返事をしていた。