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禁煙チュウ
第5章 デート
「哲?」
「……」
黙っている俺に雪乃が言う。
「……今日だけでもいいの、今だけでも」
「でも」
「哲までわたしのこと拒絶しないで……」
また雪乃の眼の中で膨らんだ涙がぼろっと零れて、あぁだめだ、と思う。
雪乃を好きだった気持ちがすごい勢いで膨れ上がる。
別れたばかりのクソ辛かった時期も、婚約してた奴への嫉妬も、出会った頃や付き合いたての時の雪乃に対する甘酸っぱい気持ちも。
雪乃の手が俺の頬に触れる。
「哲、タバコやめたの、どうして?」
「……」
「ねぇ」
「……雪乃の、せいだよ」
眉間にしわの寄ったまま雪乃と目を合わせると、睨むようになっているはずの俺の顔を見て雪乃が微笑んだ。
涙に濡れたその笑顔が綺麗で。
あの頃と変わらなくて。
あぁ、くそ。
俺の頭の中から石井のことが消し飛んだ。
雪乃を抱きかかえてソファに押し上げ、そのまま押し倒すように覆いかぶさる。
めちゃくちゃに体をまさぐりながらキスをする。
噛みつくような乱暴なキスで、雪乃と俺の息が上がっていく。
「ン、ふ、んんっ……」
漏れる声すらもったいない気がして夢中で唇を合わせる。
柔らかな懐かしい感触に目が熱くなる。
泣きそうなのをごまかすように、雪乃の服の中に手を滑り込ませた。
「……」
黙っている俺に雪乃が言う。
「……今日だけでもいいの、今だけでも」
「でも」
「哲までわたしのこと拒絶しないで……」
また雪乃の眼の中で膨らんだ涙がぼろっと零れて、あぁだめだ、と思う。
雪乃を好きだった気持ちがすごい勢いで膨れ上がる。
別れたばかりのクソ辛かった時期も、婚約してた奴への嫉妬も、出会った頃や付き合いたての時の雪乃に対する甘酸っぱい気持ちも。
雪乃の手が俺の頬に触れる。
「哲、タバコやめたの、どうして?」
「……」
「ねぇ」
「……雪乃の、せいだよ」
眉間にしわの寄ったまま雪乃と目を合わせると、睨むようになっているはずの俺の顔を見て雪乃が微笑んだ。
涙に濡れたその笑顔が綺麗で。
あの頃と変わらなくて。
あぁ、くそ。
俺の頭の中から石井のことが消し飛んだ。
雪乃を抱きかかえてソファに押し上げ、そのまま押し倒すように覆いかぶさる。
めちゃくちゃに体をまさぐりながらキスをする。
噛みつくような乱暴なキスで、雪乃と俺の息が上がっていく。
「ン、ふ、んんっ……」
漏れる声すらもったいない気がして夢中で唇を合わせる。
柔らかな懐かしい感触に目が熱くなる。
泣きそうなのをごまかすように、雪乃の服の中に手を滑り込ませた。