この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁煙チュウ
第8章 はじめて その1
「石井? やだ?」
体を起こして石井の目を覗き込む。
うっすらと涙の膜が張った宝石みたいな瞳。
「やじゃないです、でも……」
「でも?」
石井が言い淀む。
返事を急かさないように、黙って石井の乱れた髪を撫でる。指で梳いて流す。
石井は気持ちよさそうに目を閉じて、
「……男の人の舌って、唇もそうだけどもっと硬いのかと思ってました」
と囁くように言った。
……あれ?
「なんか体も、頭とかも大きいし……上に乗られるとほんとに食べられちゃいそうな感じがするんですね」
「そう……なんだ」
「はい。はじめてなんで、びっくりしてます」
んんん?
「……それは、『俺とは』はじめてってこと?」
石井がしっかりとこっちを見る。
そのまま首を振る。
横に。
えええええ!???!?!?
石井の胸からぱっと手を離した。
「あ……」
石井がうらめしそうに見上げてくる。
「離さなくてもいいのに」
「だっ、なっっ、う、嘘だろ?」
俺はがばっと起き上がった。
「わっ、寒いですよ」
掛布団ごと起き上がったせいで石井の体が丸見えになる。
体を起こして石井の目を覗き込む。
うっすらと涙の膜が張った宝石みたいな瞳。
「やじゃないです、でも……」
「でも?」
石井が言い淀む。
返事を急かさないように、黙って石井の乱れた髪を撫でる。指で梳いて流す。
石井は気持ちよさそうに目を閉じて、
「……男の人の舌って、唇もそうだけどもっと硬いのかと思ってました」
と囁くように言った。
……あれ?
「なんか体も、頭とかも大きいし……上に乗られるとほんとに食べられちゃいそうな感じがするんですね」
「そう……なんだ」
「はい。はじめてなんで、びっくりしてます」
んんん?
「……それは、『俺とは』はじめてってこと?」
石井がしっかりとこっちを見る。
そのまま首を振る。
横に。
えええええ!???!?!?
石井の胸からぱっと手を離した。
「あ……」
石井がうらめしそうに見上げてくる。
「離さなくてもいいのに」
「だっ、なっっ、う、嘘だろ?」
俺はがばっと起き上がった。
「わっ、寒いですよ」
掛布団ごと起き上がったせいで石井の体が丸見えになる。