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帝都被虐奇譚 美少女探偵助手の危険な冒険、ふしだらな願望
第1章 少女探偵助手は囮役
「もうできておりますわ、先生。お好みのスクランブルでしてよ。ただし、お料理まで作ったんですから、お話には、わたくしも同席させてくださいね」
紀子は好奇心いっぱいの表情で微笑むと、キッチンへと消えていきました。香水の香りと白いリボンが似合うポニーテールの髪が甘い匂いを残します。篠宮探偵はそんな彼女の後姿を愛おし気に眺めつつも、その活発さに苦笑します。紀子は帝都大学で犯罪心理学を教える権威、河嶋辰彦教授の愛娘です。聡明、快活な少々お転婆レディで、ふとしたきっかけから父の友人である篠宮探偵の明晰な頭脳に影響を受け、いまや「押しかけ助手」のような存在で事務所に出入りしています。18歳の聖華女子大の一年生。とてもチャーミングな女の子です。
池上警部は帝都広域部に在籍し、市中で発生する事件を全般的に操作する敏腕刑事です。そんな彼が友人である名探偵氏に持ち掛けた依頼は、とても重大なものでした。
「篠宮さん。これは外部には漏らすことのできないトップシークレットです」
「ほう、どんな難題ですかな?」
ソファに腰かけた篠宮探偵がぐっと身を乗り出します。
「実は、帝都宮内庁から極秘裏に警備の要請があったのです」
「まぁ、帝都宮内庁から」
名探偵と刑事たちの会話をソファの片隅で聞いていた紀子ですが、好奇心を抑えきれぬ様子でその会話に加わります。
「これこれ、紀子君。宮内庁からのお話とあれば、この国の根幹にかかわることかもしれないんだ。好奇心の虫を少し抑えたまえよ」
「はい先生」
尊敬する先生に窘められ、苦笑する表情もチャーミングな紀子です。少々和みかけた場が、池上警部の話で再び凍り付きました。
「実は篠宮さん。あの奇人五十面相から犯行予告があったのです」
「どんな内容ですの?」
つい、先生よりも先に身を乗り出し訊ねてしまう好奇心旺盛な紀子です。
紀子は好奇心いっぱいの表情で微笑むと、キッチンへと消えていきました。香水の香りと白いリボンが似合うポニーテールの髪が甘い匂いを残します。篠宮探偵はそんな彼女の後姿を愛おし気に眺めつつも、その活発さに苦笑します。紀子は帝都大学で犯罪心理学を教える権威、河嶋辰彦教授の愛娘です。聡明、快活な少々お転婆レディで、ふとしたきっかけから父の友人である篠宮探偵の明晰な頭脳に影響を受け、いまや「押しかけ助手」のような存在で事務所に出入りしています。18歳の聖華女子大の一年生。とてもチャーミングな女の子です。
池上警部は帝都広域部に在籍し、市中で発生する事件を全般的に操作する敏腕刑事です。そんな彼が友人である名探偵氏に持ち掛けた依頼は、とても重大なものでした。
「篠宮さん。これは外部には漏らすことのできないトップシークレットです」
「ほう、どんな難題ですかな?」
ソファに腰かけた篠宮探偵がぐっと身を乗り出します。
「実は、帝都宮内庁から極秘裏に警備の要請があったのです」
「まぁ、帝都宮内庁から」
名探偵と刑事たちの会話をソファの片隅で聞いていた紀子ですが、好奇心を抑えきれぬ様子でその会話に加わります。
「これこれ、紀子君。宮内庁からのお話とあれば、この国の根幹にかかわることかもしれないんだ。好奇心の虫を少し抑えたまえよ」
「はい先生」
尊敬する先生に窘められ、苦笑する表情もチャーミングな紀子です。少々和みかけた場が、池上警部の話で再び凍り付きました。
「実は篠宮さん。あの奇人五十面相から犯行予告があったのです」
「どんな内容ですの?」
つい、先生よりも先に身を乗り出し訊ねてしまう好奇心旺盛な紀子です。