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帝都被虐奇譚 美少女探偵助手の危険な冒険、ふしだらな願望
第13章 紀子が知った『ある事実』と、乙女の密かな野望
「止めてえええぇぇぇ~~~~ッ」
またしても暗黒の地下に沈められた美しい逆さ緊縛絵図に、再び帝都のスラムで生きる者たちの汚らわしい無数の手が伸びます。乳房を揉みしだかれ、女陰に悪戯され、そのうら若き体臭を存分にかがれ…。どれもこれも恥辱的な行為でしたが、マゾヒスティックな願望を開眼させられた紀子には、これらのいたぶりは前回以上に最高のご褒美でした。

ギリギリと滑車で引き上げられた紀子の前に、五十面相に抱きかかえられた寧子嬢の姿がありました。
「フフフ、紀子君。我らは一足先に退散させていただくよ。この帝都一美しい花嫁を、秘密の場所でどこかでもっと私好みに再調教するとしよう。君はココで愛する名探偵氏の救出を待ち給え。またご縁があれば、君をいたぶってあげよう」
紀子は悔しげに緊縛された豊満な肉体を悶えさせました。それは、稀代の怪盗に完敗した口惜しさでもなければ、寧子さまを守れなかった敗北感からでもありません。この調教主の五十面相に自分一人だけが置き去りにされる、調教を受ける女としてとして寧子嬢よりも値を低く見られたことに対する嫉妬の意味合いもありました。マゾヒストにとっては、これまた屈辱的な「放置プレー」と言えましょう。
「我らは地下のトンネルから、どこへでも抜けることができるのだよ」
高笑いを残し、怪盗一味は姿を消しました。

篠宮探偵がこの洋館に乗り込んできたのは、五十面相一派が姿を消してから五分と経たぬタッチの差でした。今ならば、怪盗一派の行方を追及できるかもしれません。
「大丈夫か、紀子君?」
「篠宮先生ッ、紀子嬉しいッ。紀子は信じていました。先生がきっと助けに来てくれるって!」
辱めの縛りを解かれた紀子は、文字通り夢る乙女の口調で、白馬のナイトにしがみつきました。そして、寧子嬢を連れ去った怪盗の行方を聞かれた紀子はこう答えました。
「五十面相は寧子さまを連れて、車で逃げました」
と…。
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