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17歳の寄り道
第14章 【碧編】自立の階段
連休明けから、小林先輩たちには処分が下された。
自宅謹慎後、二人とも自主退学することに決まったそうだ。
それは、村上先生が天文部の活動の後、私と美咲ちゃんだけに教えてくれた。
美咲ちゃんは俯き、涙をこぼした。
「美咲ちゃ…」
私が彼女の肩に手を添えると、きゅっと私に抱きつき、肩を震わせて泣きだした。
怖かったのだろう。相当……
「ごめんなさい…今頃、怖さが……本当にあれだけで済んで良かったです…」
「あれだけって…?あ、言いたくなければ答えなくていいよ」
そういうと、美咲ちゃんはふるふると首を振った。
「頬に、押し付けられただけです。あの…大きな人のズボンに……。それを、もう一人の人が撮ってたんですけど、……暗かったし、撮れてはいないと思います…」
「……そっか。…」
美咲ちゃんの背中を擦った。
村上先生は神妙な顔で、美咲ちゃんが泣きやむまで黙っていてくれた。
そして、部室を出て歩きだす。
許せない。小林先輩…と、大柄のあいつ。
遥に聞いて、家まで行ってやる。
そう思っていると、後ろから村上先生の低く静かな声に制された。
「―――おい。首突っ込むなよ」
顔に出ていたのか、私の思惑がバレている。
「突っ込みますよ、小林先輩って遥のいとこの彼氏ですよ?」
「え?浅野の?」
鼻息荒く頷いたら、村上先生が溜息をつき、美咲ちゃんがおろおろと私と村上先生を見ている。
「関係者だとしても、返討ちに遭うだけでしょう。自分が女ってこと忘れてないか」
いつになく厳しい口調に、それ以上は何も言えなかった。
………だけど。
放っておけるわけない。
美咲ちゃんの動画があるなら消させたい。
本当に小林先輩が救いようのないクズかどうか、確認しなきゃ気が済まない。
結愛ちゃんとの関係……できるならそれも確認したい。
小林先輩と話がしたい、どうしても。
自宅謹慎後、二人とも自主退学することに決まったそうだ。
それは、村上先生が天文部の活動の後、私と美咲ちゃんだけに教えてくれた。
美咲ちゃんは俯き、涙をこぼした。
「美咲ちゃ…」
私が彼女の肩に手を添えると、きゅっと私に抱きつき、肩を震わせて泣きだした。
怖かったのだろう。相当……
「ごめんなさい…今頃、怖さが……本当にあれだけで済んで良かったです…」
「あれだけって…?あ、言いたくなければ答えなくていいよ」
そういうと、美咲ちゃんはふるふると首を振った。
「頬に、押し付けられただけです。あの…大きな人のズボンに……。それを、もう一人の人が撮ってたんですけど、……暗かったし、撮れてはいないと思います…」
「……そっか。…」
美咲ちゃんの背中を擦った。
村上先生は神妙な顔で、美咲ちゃんが泣きやむまで黙っていてくれた。
そして、部室を出て歩きだす。
許せない。小林先輩…と、大柄のあいつ。
遥に聞いて、家まで行ってやる。
そう思っていると、後ろから村上先生の低く静かな声に制された。
「―――おい。首突っ込むなよ」
顔に出ていたのか、私の思惑がバレている。
「突っ込みますよ、小林先輩って遥のいとこの彼氏ですよ?」
「え?浅野の?」
鼻息荒く頷いたら、村上先生が溜息をつき、美咲ちゃんがおろおろと私と村上先生を見ている。
「関係者だとしても、返討ちに遭うだけでしょう。自分が女ってこと忘れてないか」
いつになく厳しい口調に、それ以上は何も言えなかった。
………だけど。
放っておけるわけない。
美咲ちゃんの動画があるなら消させたい。
本当に小林先輩が救いようのないクズかどうか、確認しなきゃ気が済まない。
結愛ちゃんとの関係……できるならそれも確認したい。
小林先輩と話がしたい、どうしても。