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17歳の寄り道
第1章 【碧編】17歳、白川碧
家に入ったら、「あおいちゃーん」と弟の凛太が駆け寄ってくる。

「ただいま、凛太」
いつものようにハグしていたら、
「なによ碧、遅かったねぇ」
と母がキッチンから顔を出したが、私の服装を見てすぐに眉をひそめた。

「何その服?制服はどうしたの?」
「…美術で汚れたから着替えたの、お風呂入っていい?」
「いいけど…あっ、凛太!早くご飯食べちゃいなさい!」

ご飯中に帰ってきたので、食事の途中で玄関まで迎えに来てくれた3歳の凛太。
手を焼く事もあるけれど、とてもかわいいと思っている。母は仕事以外の時間は凛太の世話で大変そうだが。

すぐに制服を手洗いしてから、ドライコースで洗濯機をセットする。
その間にお風呂に入ろうと浅野君の服を脱ぐ。さっきからずっと私をふんわりと包むこの香りに、心が落ち着くのを感じた。

そしてさっきシャワーを浴びたが、また普通にお風呂に入る。

考えてみれば、浅野君に多大な迷惑を掛けてるよね…
自然とふわっと受け答えしてくれるから、甘えてしまった。
明日も、迎えに来てくれるんだな…

危険な目に遭った記憶は、浅野君が一緒にいてくれた時間で薄らいでいる。恐怖で脳が忘れようとしているのかもしれないが。


浅野君も、村上先生も、安心できる。
私はそれを普通に捉えていたが、異性の優しさや温かみに、過剰に惹かれることに、まだ気付いていなかった。

17歳のこの時期と、甘えたかった母に甘えることもできないでいた過去の影響だったのかもしれない。


気を緩めてバスタブに浸かっていると、お風呂のドアに人影が映った。
凛太と…義父だ。

食後の歯磨きだろうけど、母も義父を寄越さないで欲しい。
義父が私をいやらしい目では見るわけがないという母の信頼によるものかもしれないが、それで私がどう思うかにおいては、母は無頓着なのだ。

私が言わないと何も変わらないけど…
母なら、女性なら、察してほしいって思ってしまう…


凛太たちが去るまでお風呂場で待ち、漸く去って行った時には、のぼせそうだった。
バスタオルで体を拭き、洗濯機で脱水を終えていたスカートを出し、ぴっちりと伸ばす。
洗濯は私の当番なので、家族には不思議に思われずに済んだ。

おもらししたなんて、公園で襲われかけたなんて、義父が胸を見てくることなんて、母には言えない…
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