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17歳の寄り道
第2章 【碧編】恋
翌朝になる。
スカートのプリーツにアイロンを当て、きれいになった。
ごはんを食べて支度を済ませ、浅野君はチャイムは鳴らさなさそうだと玄関のドアを開けてみたら、爽やかな朝の風が入ってきて、門の前にはすでに自転車に跨った彼がいた。
「出てくんのおっせーな」
浅野君は悪態をつくような言い方をするけど、ホントは素直なの、知ってるんだからね。
「おはよう。ありがとう、いつからいたの?」
「来たばっかりだけど」
「ふふふっ。ちょっと待ってて」
鞄を取りに戻り、家族に「行ってきます!」と言うと、凛太の準備をしている母は振り向きもせず「はいよー」と答え、義父が新聞を読む手を止め、にこりと微笑んだ。
「いってらっしゃい。気をつけて帰ってくるんだよ」
父親らしく、娘の心配をしてくれる義父に、笑顔で頷いて靴を履き、外に飛び出す。
日が沈んだ昨日と違い、空は朝から気持ちよく晴れていて、浅野君の顔、こんなんだったっけな?と不思議な気持ちがした。
「つかまれよ、碧」
呼び捨てにピクっと反応したが、胸の中がくすぐったくて、嫌じゃない。
腰に手を回して浅野君につかまり、自転車は走り出した。
公園まではゆるやかな下り坂になっている。
「いやっ、速いー!こわいよぉ」
ぎゅーっと抱きつくような形で怖さを振り切っていたら、浅野君は「ははははっ」と楽しげに笑っていた。
風を切り、パンツ見えちゃうぐらいスカートがはためき、キャーキャー言いながら、あっと言う間に公園に着いた。
スカートのプリーツにアイロンを当て、きれいになった。
ごはんを食べて支度を済ませ、浅野君はチャイムは鳴らさなさそうだと玄関のドアを開けてみたら、爽やかな朝の風が入ってきて、門の前にはすでに自転車に跨った彼がいた。
「出てくんのおっせーな」
浅野君は悪態をつくような言い方をするけど、ホントは素直なの、知ってるんだからね。
「おはよう。ありがとう、いつからいたの?」
「来たばっかりだけど」
「ふふふっ。ちょっと待ってて」
鞄を取りに戻り、家族に「行ってきます!」と言うと、凛太の準備をしている母は振り向きもせず「はいよー」と答え、義父が新聞を読む手を止め、にこりと微笑んだ。
「いってらっしゃい。気をつけて帰ってくるんだよ」
父親らしく、娘の心配をしてくれる義父に、笑顔で頷いて靴を履き、外に飛び出す。
日が沈んだ昨日と違い、空は朝から気持ちよく晴れていて、浅野君の顔、こんなんだったっけな?と不思議な気持ちがした。
「つかまれよ、碧」
呼び捨てにピクっと反応したが、胸の中がくすぐったくて、嫌じゃない。
腰に手を回して浅野君につかまり、自転車は走り出した。
公園まではゆるやかな下り坂になっている。
「いやっ、速いー!こわいよぉ」
ぎゅーっと抱きつくような形で怖さを振り切っていたら、浅野君は「ははははっ」と楽しげに笑っていた。
風を切り、パンツ見えちゃうぐらいスカートがはためき、キャーキャー言いながら、あっと言う間に公園に着いた。