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17歳の寄り道
第17章 【千晴編】夢の終わり
翌日。
開演前に軽いリハーサルがあり、早めの集合だった。
お泊りしていたら、起きられなかったかも。と考えながら、口に手を当ててあくびをする。

「須賀先輩…眠そうですね」

仲のいい1年女子に苦笑いされた。

演奏曲は、“たなばた”は、まずまずの出来で終了した。
去年はすごく緊張したが、今年は自分自身ではいい演奏ができた。

終わった後に、斎藤先生の笑顔が出て、それを見た部員みんなが笑顔になった。

「今日はお疲れ様!先生は今日、ビールで祝杯をあげます!」

酒豪という噂の斎藤先生は閉幕後も上機嫌で、みんなも嬉しそうだった。
因みに、斎藤先生は女性。

ビールかぁ。藤田先生はお酒飲むのかな。
本当に私は、先生のこと何も知らない。


楽器を片づけ、各自帰路に着く。
碧は……もう帰っちゃったかな。暑いし、凛ちゃん連れてるし。
全然顔が見られなくて残念だったけど、どこかで聞いてくれていたのだろう。

スマホを確認したら、律儀な碧からやはりLINEが来ていた。
良かったという感想と、お先に帰りますという連絡。
ふふっと笑いながら返信する。

すると、すぐに返ってきた。

『帰る時藤田先生が出口辺りにいててね、慌てて通り過ぎたよ~。』

碧の返信を見て、心臓がドキンと打つ。

先生。………来てたんだ。
別に、私を観に来たわけではないのだろうけど……

「仕事だよ」って言ってたのに、嘘つき。
嬉しい嘘だけど……胸が詰まる。


先生は、嘘つきだ。
昨日から我慢していた涙が頬を伝う。


ねえ、先生。
諦めるには、どうしたらいいですか?
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